静岡市は、東静岡駅地区市有地を活用した都市デザイン提案コンペの審査結果を公表した。最優秀賞には、日本設計の提案作品「しずおか『ひとつなぎ』シティ~人をつなぎ、一つにつなぐ~」が選ばれた。クリエーティブ産業の起業支援や観光資源の活用拠点、防災性の高い安全・安心な住宅の整備による定住者の増加といった機能を導入する提案で、ツインタワーを中心とした建築デザインや周囲の景観との一体性の高さなどが評価された。
コンペは「今、副都心東静岡に必要なもの」をテーマに、2012年11月から応募手続きを開始。JR東静岡駅北側に位置する葵区長沼の東静岡駅市有地約2.5haを対象とし、「文化の発信」「賑わいの創出」「防災機能」の3つをキーワードに、都市デザインの視点から、土地利用や施設・空間整備のあり方の提案を求めた。86者から応募登録があり、31者が作品を提出した。
提案は、曽根幸一芝浦工大名誉教授を委員長とする審査委員会が審査した。優秀賞には伊藤潤一建築都市設計事務所、工学院大建築学部の2点を選定した。
市は、受賞作品に限らず、提案作品を実際の土地利用の基本的方向として活用する考えで、13年度内に利活用の方針を決める見込み。今春にも作品を公開するオープンハウスを開く予定だ。
対象地では、03年に旧静岡市と旧清水市合併後の新庁舎、その後の見直しにより多目的アリーナの建設が構想されたが、社会経済状況の変化に伴い計画が再検討され、現在は空き地となっている。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年3月21日
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