ベネッセホールディングスが展開する「アートサイト直島」を核に、現代アートの島として知られる香川県直島町。ここに建築家の安藤忠雄氏が設計した「ANDO MUSEUM」が完成した=写真。古民家にRC造の空間を組み合わせた新旧一体の建築となっている。12日のオープンに先立ち9日、現地で完成式典が行われた。神事の後、安藤氏やベネッセホールディングス取締役会長の福武總一郎氏らがテープカットした。
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テープカット |
「既存の環境に対し、いかに最小限の表現で切り込み、最大限のふくらみを持つ空間をつくれるか」(安藤氏)。築100年以上の民家の内部にコンクリートのボックスを入れ子状に組み込むという手法で、外見は普通の古民家そのものだが、内部は奥行きのある安藤流の建築空間が広がっている。「住吉の長屋」や「光の教会」など自作のスケッチや模型のほか、直島の歴史に関するパネルなども展示している。
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内部の様子 |
アートサイト直島は「自然と建築と芸術の融合」がテーマ。「ベネッセハウス」「地中美術館」などを手掛け、今回のミュージアムを直島での作品の集大成と位置付ける。安藤氏は「100年前の民家があと100年、200年と使い続けられる建築に生まれ変わった。この建物が、島の歴史や東京発とも違う文化を知るきっかけになれば」と話す。
規模は木造+RC造地下1階地上1階建て延べ124㎡。設計は安藤忠雄建築研究所、施工は鹿島が担当した。建設地は、香川県直島町736-2。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年3月14日
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