東日本旅客鉄道(JR東日本)東京支社が、東鉄工業・鉄建JVの施工により、天王台駅~取手駅間で進めている「常磐快速線利根川橋りょう改良工事」。メーンとなる河川部のトラス橋は昨年8月に閉合を終えているが、このほど、取手駅構内の鉄道桁架設が完了し、起点方から終点方までの新設構造物がすべてつながった。
深夜の作業 |
今回の工事場所にある既存構造物は、1983年に東鉄工業が施工したもの。桁架設の前段作業として既設の橋台改築を行う際に、当時建設に携わったOBから、直接目視で確認できない地盤の状況などについてアドバイスを受け、施工に当たった。
設計を担当した片桐亨氏(東鉄工業)は「駅構内であり、新設工事とは違う難しさがあった。電柱など地上支障物のほか、地中支障物も多く、施工計画の修正を繰り返した。また、営業線との近接や架道橋下の県道利用者に配慮しながら、安全で確実な計画となるよう留意した」という。
また、現場代理人を務める安藤昌保東鉄工業常務執行役員は「ここに至るまで、若い社員とベテランの力を融合させ、協力会社とも連携して頑張ってきた。年末に予定している上り線の切り換えに向け、気を抜かず、所員一丸となって全力を注ぐ」と語る。
利根川橋梁は、老朽化対策や耐震性能の向上が必要なため、2009年11月から架け替え工事を進めている。工事は、河川部のトラス橋(約1040m)、起点方のアプローチ部の補強盛土(約130m)、高架橋(約370m)、終点方の取手駅構内の浜街道架け替えに大別できる。トラス橋や高架橋では現在、新設軌道工事が行われている。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年3月26日
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