「東日本復興で、大都市近郊の風景化を危ぐしている。むしろ近代化に乗り遅れたゆえのまちづくりの良さ、コミニュティーの豊かさをいかに継承していくかが問われている」。こう語るのは建築家の伊東豊雄氏。海外のジャーナリズムを支援するフォーリン・プレスセンターとあいちトリエンナーレ2013の主催で21日に都内で開かれたプレス・ブリーフィングでの発言。「支援ではなく、ここ(被災地)から新しい日本がつくられ、ここに誕生する町が未来の日本を示すべきだ。防潮堤にしろ、住宅の区割りにしろ、技術的な区割りの思想が重要になっているが、そうではなく、もっとソフトを大事にした復興であるべき」とも。
この日は、あいちトリエンナーレ2013の芸術監督を務める五十嵐太郎東北大大学院工学研究科教授とともに出席、仙台市宮城野区の「みんなの家」の館長や仮設住宅自治会長らとインターネット画像でのスカイプ中継も行った。五十嵐氏は、8月10日スタートのあいちトリエンナーレの出展紹介をしながら、「何ができるか。アートの力は共感させる想像力を喚起させる。あいちでのキーワードに場所、記憶、そして復活があるが、まちの記憶ということで東北とのつながりを考えている」と述べた。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年2月28日
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