2011/07/22

セシウム専用処分場を早くつくるべき/日本下水道施設業協会が危機感



  日本下水道施設業協会(松木晴雄会長)が、下水道の汚泥に含まれる放射能についての公開講座を開いた。全国各地で下水汚泥に高い放射能が検出されており、東京都でも下水汚泥焼却灰に含まれる放射能は、公開されている中での最大値でセシウム137が2万9100ベクレル/キロ(葛西水再生センター)に達している。福島県では5月に汚泥から44万6000ベクレル/キロを記録した。
 これまで下水汚泥は、焼却された後セメントの原材料や肥料などとして利用されていたが、放射能を含むものについては受け入れ先が拒否するケースが広がっている。そのため下水処理施設に山積みになった焼却灰が大きな問題になっている。
 公開講座は、今回で7回目。講師の森久起原子力研究バックエンド推進センター(RANDEC)専務理事は、「国が6月に放射性物質の濃度が8000ベクレル以下の汚泥・焼却灰について、埋設処分の方針を示しているが、それ以上の濃度に関しては具体的な処分方策が決まっていない」と話す。
葛西水再生センター
 今後は、汚泥だけでなく、がれき、清掃工場焼却灰、汚染土壌も処分できるセシウム汚染廃棄物専用の埋設処分場をつくり、わが国の総力を結集して対処していく必要があるという。

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