2014/03/12

【建築】岡田さん(九大)「でか山」が日本一 せんだいデザインリーグ

石川県七尾市で開催される青柏祭で使われる「でか山(曳山)」を動く建築として提案した
岡田翔太郎さん(九州大)の作品
建築を学ぶ学生の卒業設計を一堂に集めて日本一を決める国内最大規模の卒業設計コンクール「せんだいデザインリーグ2014卒業設計日本一決定戦」が9日、仙台市青葉区のせんだいメディアテークと東北大学百周年記念館・川内萩ホールで開かれた。提出された411作品の中から、岡田翔太郎さん(九州大)の「でか山」が日本一に選ばれた。日本二は安田大顕さん(東京理科大)の「22世紀型ハイブリッドハイパー管理社会」、日本三は市古慧さんの「界隈をたどるトンネル駅」(九州大)だった。
 12回目となる今回は、「建築を叫べ」をテーマに開催した。
 審査は、審査委員長の北山恒氏(アーキテクチャー・ワークショップ、横浜国大大学院教授)と新居千秋氏(新居千秋都市建築設計、東京都市大教授)、藤本壮介氏(藤本壮介建築設計事務所)、貝島桃代氏(アトリエ・ワン、筑波大准教授)、建築批評家の五十嵐太郎氏(東北大大学院教授)らが担当した。
日本一に輝いた全長15mに達する「でか山」の全景
日本二「22世紀型ハイブリッドハイパー管理社会」安田大顕さん(東京理科大)
日本三「界隈をたどるトンネル駅」市古慧さん(九州大)


 せんだいメディアテークに展示された全模型の中から、投票でセミファイナル進出100作品を決定。さらに審査員やコメンテーターによる議論を経て、上位10作品に絞り込み、公開最終審査を実施。制作者によるプレゼンテーションを踏まえて日本一の卒業設計を決めた。
 「でか山」は、石川県七尾市で毎年春に開催されている七尾四大祭の1つ青柏祭に使われている「でか山(曳山)」を動く建築として提案。点在するドックやお祭り広場などとともに、街に溶け込ませることで、祭りと日常を同化させた100年後のまちの姿を描いた。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 【国立新美術館】未来の家テーマに「DOMANI・明日展」を開催 未来の家って、どんな家?--文化庁などは14日から、東京都港区の国立新美術館で「未来を担う美術家たち 建築×アートDOMANI・明日展」を開く。「未来の家」をテーマに、43人の建築家と8人のアーティストたちが作品を制作した。建築界と美術界の将来を担う作家たちによる多彩な表現に期待が集まる。  16回目を迎えた「DOMANI・明日展」の歴史の中で、建築をテーマに設定するのは今回が初めての試みだ。建築分野では22日に「建築家シンポジウム」を開催し… Read More
  • 【硝子】宙に浮く階段! 旭硝子がサスペンション構造で実現 旭硝子の機能体感スペース「AGC studio」(東京都中央区)に、世界初となるサスペンション構造のガラスらせん階段が完成した。つり下げたガラス階板を独立して固定することで“宙に浮く階段"の実現となった。  意匠設計をデザインヌーブ(東京都世田谷区)の太田浩史氏、構造設計を佐藤淳構造設計事務所(東京都港区)の佐藤淳氏が担当した。ガラス階段の多くは階段側面のガラス板で支える構造が中心だが、両氏は緻密な構造計算と実物大モデルの実験を経て、階板の独… Read More
  • 【内藤廣】新国立競技場再考要望に反論! 「審査は公平だった」 事務所のHPに掲載されている文書 新国立競技場をめぐって再考を求める動きがあることに対し、国際デザイン・コンクール(コンペ)の審査委員を務めた内藤廣氏が一人の建築家として「現在の状況に対するわたくし個人の見解と危惧」を事務所のホームページ(HP)で公表した。コンペ実施の手続きや情報発信のあり方は「反省点」としつつも審査は公平に行われたと強調。また、神宮外苑地区の歴史性や景観、コスト、規模などに関する指摘には、複数の視点・切り口から反論し、「… Read More
  • 【再生】高島平団地を「MUJI」ブランドでリノベーション 都市再生機構とムジ・ネット(本社・東京都豊島区)が共同で取り組む「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」の首都圏での初弾プランとなる住宅が、高島平団地(東京都板橋区)に完成した。1972年に管理を開始し、かつては“東洋一のマンモス団地"と称された同団地を舞台に、「こわしすぎず、つくりすぎない」をコンセプトに掲げ、団地の特徴である古い柱などを空間のアクセントとして残しながら、キッチンや床材などを開発。暮らしに合わせて自由度の高い空間に… Read More
  • 【建築】タマホームデザインコンペ 最優秀に東京芸大の森田さん タマホームは12日、東京都千代田区の帝国ホテルで第2回タマホームデザインコンペティション2013の公開審査会を開いた。「住まいの新しいベーシック」をテーマに学生や若手建築家などから785件の応募があり、最優秀賞は東京芸大大学院修士1年の森田夏子さんの作品「物語を集めるように建てる家」が選ばれた。  森田さんの作品は、自分の同級生7人からの聞き取りを元に、それぞれの「思い出の場所」をつなぎ合わせた住宅。個別の体験が集まることで、新しい体験を生み… Read More

0 コメント :

コメントを投稿