2011/12/21

110トンの直巻能力!?大型浚渫船「ビッグブルー」/東日本復興にも貢献

 大本組と青木組が共同で建造を進めていた全旋回式グラブ浚渫船兼起重機船「ビッグブルー」が完成した=写真。操船の自由度を高め、GPS(全地球測位システム)を活用した高精度・高効率な浚渫が可能になった。太陽光発電システムも備え、災害発生時などには取り外して陸上で使うことができる。国際戦略港湾の整備や東日本大震災の復興などに貢献していきたい考えだ。
 新造船は、長さ56m、幅23m、深さ4・2mの大型作業船となる。クレーン部のジブ長さは28mで、直巻能力は110t。船首と船尾に配備した全方向型の推進装置、船体を固定する3本のスパッドによって、自在な操船を実現する。GPSによる施工管理システムを導入し、迅速に正確な位置に移動できる。
 環境対策では、室内照明などにLEDを採用したほか、大型浚渫船に初採用となる超低騒音マフラーを装備した。クレーンエンジンなどはすべて国際海事機関(IMO)の排気ガス2次規制をクリアしている。デッキに設置した太陽光発電システムは、磁石によって脱着が自在。災害救助船としての活動時には、太陽光発電システムを取り外して被災地で活用することもできる。
 国際コンテナ戦略港湾や国際バルク戦略港湾の整備に伴う浚渫需要、東日本大震災の復興などに投入していく方針だ。

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