2011/07/15

シンガポールに伊東豊雄氏監修の超高層ビル/三菱地所が計画

 シンガポールに、伊東豊雄氏監修の新たなランドマークが出現する。三菱地所が14日、シンガポール・ラッフルズプレイスでの大型オフィスビル開発事業に参画することを明らかにした。アジア有数のディベロッパー、キャピタランドグループとの共同事業として高さ約245m、延べ約8万2000㎡超のオフィスビルを開発する。設計監理と施工者はともに未定だが、伊東豊雄建築設計事務所がデザイン監修を担当する。伊東氏は、昨年スペインのパルセロナに「トーレス・ポルタ・フィラ」という超高層ビルを完成させているが、新たなランドマーク出現が期待できそうだ。
 今後、年末にかけて解体工事に着手し、2014年後半の完成を予定している。総事業費約920億円のうち、三菱地所は三菱地所アジア社を通じ約55億円を出資する。三菱地所がアジアでのオフィス事業に参画するのは今回が初めて。
 計画では、現在キャピタコマーシャル・トラストが保有する駐車場ビルを、最新鋭のスペックを備えた大規模オフィスビルに建て替える。規模は約40階建て延べ8万2400㎡を見込む。
 計画地は、金融機関や法律事務所が集積しているビジネス中心地区「ラッフルズプレイス」に位置する。敷地面積は5478㎡。
 特にMRT(地下鉄)南北線・東西線の2路線が乗り入れるラッフルズプレイス駅に近接しているほか、13年には計画地付近にMRTダウンタウン線の新駅が開業予定と交通利便性がさらに高まる好立地にあり、「需給バランスからもテナントの底堅い需要が期待できる」(同社)としている。
 キャピタランド社と同社のJVはベトナム、シンガポールでのマンション開発に続く第3弾となる。今回のオフィス事業参画により、シンガポールでの開発ノウハウを習得することで、アジアでの新規事業機会の獲得を積極的に進めていくとしている。

Related Posts:

  • 【木造建築】都内初の2×4耐火5階建てが銀座に完成 三井ホームは28日、東京・銀座にツーバイフォー木造耐火建築5階建ての店舗併用共同住宅を完成させたと発表した。都内での5階建ては同社初の試み。建設地は狭小地ながら最大限に敷地面積が生かせることから、独自技術の外壁建て起こしシステムを採用した。  日本ツーバイフォー建築協会によると、2004年に木造初のツーバイフォー工法による耐火構造が認定されて以来、これまでに累計2200棟を超える。同社は都市部を中心に耐火建築の施工実績を積み重ねてきた。 都内… Read More
  • 【国内初】大規模木造で耐火ホール!! 山形・南陽市の新文化会館 国内初の大規模耐火木造ホールを備える山形県南陽市の新文化会館施設整備事業が22日、戸田建設・松田組・那須建設JVなどの施工で本格着工した。設計は大建設計が担当。工期は2015年3月6日まで。同年秋ごろの開館を目指す。規模は木造一部RC造地下1階地上3階建て延べ5883㎡を想定。木の特性を生かした音響性能の高いメーンホールは1300人を収容する。このほか、マルチ・展示ホールやギャラリー、練習室などを備える。また、冷暖房には地元の森林資源を生かし… Read More
  • 【建築】槇文彦×磯崎新×原広司 東大で建築理論を語り合う 東京大学建築学専攻アドバンスドデザインスタディーズ(ADS)は1日、東京都文京区の同大学構内で建築家の槇文彦氏、磯崎新氏、原広司氏によるてい談を開いた。「これからの建築理論」をテーマに建築界の現状や建築教育の未来について縦横に語り合った。  槇氏は現在の建築界について、「かつての建築家同士は友人であり、敵でもあった。しかし、1970年代以降、敵も味方もいない状態。自由な状態ではあったが、結果として『理論』が失われた」と指摘した。 磯崎氏は建築… Read More
  • 【建築】優秀賞に幕張中高記念棟など6件 千葉市都市文化賞 渋谷教育学園幕張中学・幕張高等学校30周年記念棟 千葉市都市局は、2013年度の市都市文化賞の選考結果を公表した。建築部門の優秀賞には、『アオハダの家』『蔵』『水野胃腸科・内科』『みどりの森めばえ保育園』『放射線医学総合研究所研修棟』『渋谷教育学園幕張中学・幕張高等学校30周年記念棟』の6点が輝いた。優秀賞はこのほか、景観部門で1点、まちづくり部門で2点を選定した。19日には、市生涯学習センター大ホール(中央区)で表彰式と、審査委員や受賞者… Read More
  • 【建築】建築×情報×ロボットが融合する 東京電機大「未来科学プロジェクト」 学生による「スマートリビング」の実演 東京電機大学(古田勝久学長)で今年度から、建築と情報メディア、ロボット・メカトロニクスの3学科が共同する「未来科学プロジェクト」という授業が展開されている。それぞれの学科が領域とする「住」「知的」「行動」分類について、それぞれの得意技術を融合し、生活空間に昇華させるプロジェクトだ。また、今月開かれた文化祭「旭祭」では、渡邊朗子准教授を中心とする3学科の混成チームが「スマート・リビング・プロジェクト」を披… Read More

0 コメント :

コメントを投稿