2011/07/12

レゴレッタ氏に「世界文化賞」/メキシコの伝統築く

リカルド・レゴレッタ氏
 世界の優れた芸術家を顕彰する「第23回高松宮殿下記念世界文化賞」(日本美術協会主催)建築部門にメキシコのリカルド・レゴレッタ氏が選ばれた。リカルド氏の代表作は、「カミノ・レアル・ホテル・メキシコシティ」(1968年)、「サン・アントニオ中央図書館」(米国テキサス州、95年)などで、原色で大胆に壁を塗り分けた建築物が特徴で前衛的に見えるが、現代感覚にメキシコの伝統文化を深く映し込んでいるのが特徴だ。99年国際建築家連合(UIA)ゴールドメダル、2000年米国建築家協会(AIA)ゴールドメダルを受賞している。
 10月19日に東京都港区の明治記念館で授賞式が開かれる。
 建築部門選考委員の馬場璋造建築情報システム研究所代表は「他部門を含めてメキシコからの受賞は初めて。メキシコの新しい伝統を築いた建築家といえる。『カミノ・レアル・ホテル』に2度ほど泊まったことがある。夜に着いた時に、赤と黄色の鮮やかな壁に囲まれて、プールの水がものすごく揺れていることに驚かされた記憶がある。静と動のコントラストが強く印象に残っている」と話す。

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