2014/08/27

【豪雨災害】各地整TEC-FORCE第2陣出発、土木学会と地盤工学会が現地調査へ

■広島へ第2陣が出発/北陸整備局のテックフォース

 北陸地方整備局は26日、局地的豪雨により土砂災害に見舞われた広島市へ第2陣となるTEC-FORCE(テックフォース、緊急災害対策派遣隊)を派遣した=写真。

 野田徹同局長は、被害が深刻なエリアでの活動となることから、「(従来の活動に加え)行方不明者の捜索に関する情報の提供も求められている。関係者と調整しながら、現地で的確に行動してほしい」と要請し、「1日も早い復旧・復興に向けて、これまで培ったノウハウを生かしてほしい」と呼び掛けた。
 これを受けて、同局河川部の上原信司地域河川調整官は「安全を最優先し、われわれの任務を精一杯果たしたい」と力強く応じ、現地へと向かった。
 第2陣の14人は、本局7人、神通川水系、松本両砂防事務所各1人、金沢河川国道事務所2人、運転手3人で構成。渓流の被災状況調査を中心とし、任期は1週間程度を予定している。また、第1陣は27日に帰還する見通しだ。

■四国整備局が広島に第2陣テックフォース/復旧へ実力発揮

植松隊長(左)を激励する三浦局長
四国地方整備局は26日、広島市で発生した豪雨災害で、被災地の迅速な復旧を支援するため、TEC-FORCE(テックフォース=緊急災害対策派遣隊)の第2陣を現地に派遣した。
 高松市の高松サンポート合同庁舎前で行われた出発式で、同局の三浦真紀局長は「早期の復旧が求められており、四国整備局の実力を発揮し、支援していただきたい」と述べた。続けて「現地は大変な状況と聞いているが、安全と健康に気をつけて活動してほしい」と激励した。
 第2陣の隊長を務める植松真二四国技術事務所統括技術情報管理官は「避難している方が、1日でも早く通常の生活に戻れるよう技術的助言を行いたい」と決意を表明した。
 この後、大勢の職員の拍手に見送られながら、車両に乗り込み、現地に出発した。
 第2陣は陣頭指揮を執る総合司令部班のほか、土砂災害の被害状況調査を行う砂防班、災害を記録する広報班、後方支援するロジ班の計7人で構成する。20日に出発し、救助や復旧の第一線で活動を展開した第1陣と現地で交代する。

■広島で懸命に支援/九州整備局がテックフォース2陣も

第2陣出発式
九州地方整備局から広島市豪雨災害に派遣されたTEC-FORCE(テックフォース=緊急災害対策派遣隊)が被災地で懸命な支援活動を続けている=写真。
 第1陣の10人(後に2人を追加)を派遣し、被害が大きかった八木地区で渓流の危険度調査を21日から開始した。22日には人が入れない危険区域内をマルチコプターによる空撮や、レーザー計測器を使って被災状況を調査した。23日以降も八木地区で被災調査を継続し、25日には新たに可部地区の調査を始めた。これらの調査結果は警察や消防、自衛隊に説明し、現地で続く捜索活動の支援、2次災害の防止で活用されている。
 同局では、引き続き、関係機関の捜索活動支援や2次災害の防止、早期復旧のため、26日に第2陣(14人)を派遣した。

■8月24日までに23社/1430人出動/広島建工協

 8月19日からの記録的豪雨による広島市北部での土砂災害を受けた広島県建設工業協会(檜山典英会長)の会員企業の活動は、24日時点(速報値)で会員企業計23社、延べ1430人に上っている。各社が、国交省の出先事務所や元請けからの20日以降、要請を受け、被害地各地に出動し、土砂撤去や道路啓開作業を進めている。
 各社とも、国道54号線沿いの被災地や被害の大きい、広島市の八木地区や安佐北区可部などに出動し、ダンプやバックホウ、散水車(清掃用)を使い、土砂撤去、陥没個所の復旧、道路の復旧、土のう積みなどのほか、個人からの要請を受けた家屋内の土砂撤去・清掃などにも対応している。

■広島豪雨災害で合同緊急調査団/土木学会と地盤工学会

 土木学会(磯部雅彦会長)と地盤工学会(東畑郁生会長)は27日、20日未明に発生した広島市内の豪雨災害に対し、合同緊急調査団(団長・土田孝広島大教授)による現地調査を行う。同日、現地調査後には、土田合同調査団団長や磯部土木学会会長ら調査団メンバーの会見も行う。土木学会と地盤工学会は、今回の広島豪雨災害が大規模災害で、気象学・河川工学・地盤工学・都市計画・交通計画など工学的な調査・検討が必要として、災害調査に取り組んでいた。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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