2013/02/09

【素材NOW】圧縮強度は砂漆喰の5倍! アピーネが瀬戸漆喰を外壁に適用

アピーネ(本社・広島県呉市、佐藤陽一代表)が、国土交通大臣の防火構造認定を取得した漆喰(しっくい)塗り外壁は、両面木ずり下地に、一般的な砂漆喰に比べ5倍の強度を持つ「瀬戸漆喰」を塗った構造となっている。この認定に適合した工法を使えば、建築基準法22区域の3階建て以下の住宅や準防火地域の2階建て以下、延べ床面積500㎡以下の住宅で、延焼の恐れのある部分の外壁として使うことができる。
 漆喰は、寺や土蔵、古い商家などの壁に多く使われているほか、和風建築にも採用されている。消石灰を主原料に、砂やのり、繊維質のものと水を加え練ったものだ。瀬戸漆喰は、これに広島産の牡蛎(かき)殻から抽出したカルシウムイオン水を加えることで、高い圧縮強度(砂漆喰の5倍)や曲げ強度(4倍)、粘度、付着度を高めた。
 牡蛎殻から生成したカルシウムイオン水が、空気中のCO2と反応し、個体の炭酸カルシウムに変化する過程で、漆喰が乾いて収縮した際に、内部を埋める効果によって強度が高まるという仕組みだ。漆喰そのものは強いアルカリ性であることから、カビ対策、殺菌効果に威力を発揮する。瀬戸漆喰も同様の効果を持っている。シックハウスの原因となるホルムアルデヒドの吸着効果もある。解体してもすべて土に還り、分別も簡単で処分費も少なくて済むというメリットもある。色も好みに応じて調整できる。

開発に当たっては、近畿大学工学部で建築構造学を専門とする森本毅教授の指導を受けた。
 今回、防火構造認定を受けた構造は4種類。105mm角以上の柱と、30mm×105mm以上の間柱に、厚さ100mmのポリエステル繊維混入羊毛断熱材(製品名・ウールブレス)を充てんし、木ずり板(厚さ15mm×幅30mm、板間40mm)で押さえた上に、瀬戸漆喰を屋外側に12mm以上、屋内側に8mm以上の厚さで塗るのが基本。木ずり板と断熱材の間の防水紙はなくてもよい。
 外装材に構造用面材がある場合は、木質系ボード(構造用合板、構造用パネル、パーティクルボード)かセメント板(硬質木片セメント板、パルプセメント板、ケイ酸カルシウム板)、火山性ガラス質複層板の、いずれかを使うことが決められている。
 同社では今後、透湿防水タイプの漆喰や、骨材に珪藻(けいそう)土やゼオライトを使った漆喰の上塗り材を開発していくほか、耐力壁としての大臣認定取得を目指す。さらに、準耐火構造の大臣認定取得にも挑戦していく方針だ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年2月6日 12面

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