2013/02/10

【ゼネコン】200号を突破! 竹中工務店の季刊誌『approach』

竹中工務店が1964年から発行している季刊誌『approach』の200号を記念するシンポジウムが、東京都江東区の東陽町インテスで開かれた。
 建築家の内藤廣氏、編集工学研究所所長の松岡正剛氏、武蔵野美術大学教授の森山明子氏が「企業誌の果たす役割、そしてメディアの未来」をテーマに、approachのスタンス、建築とメディアの関係、デザインの持つ力まで話を広げた=写真。
 approachは東京オリンピック開催の年に発刊して以降、建築単体だけでなく人や自然、アート、歴史など社会や文化にかかわる事象を取り上げ、建築を広い視野でとらえてきた。松岡氏は「approachは60年代の全盛期の良さをずっと引き継ぎ、当時からの香りと緊張感、省略性が一貫している。何かが足りないとは思わせない」と評価した。
 内藤氏は「時代をきちんと写し取っているという思いを強くした。建築の芸術的側面にスポットを当てながら、一方で人びとの暮らしに近いところを取り上げるバランス感覚の絶妙さを感じる」と感想を述べた。
 これからのメディアのあり方について、松岡氏は「電子メディアは見た人がインタラクティブにかかわり、読者の痕跡を見ることができるが、印刷メディアには無理。それに『読者モデル』が抜けている。ファッション雑誌に読者モデルがいるように、一度本から出て、もう一度本に戻る“共読モデル"を作ろうと考えている」とヒントを提示した上で、「企業の社会貢献は曲がり角にきている。思い切って考え方を新しくする方がいい」と指摘した。
 内藤氏は「図面を描くときにベースとする通り芯は、設計基準点から引く。例えれば基準点は企業が拠って立つところで通り芯は企業誌の書き方となる。いま、その基準点がぼやけている。電子時代の基準点の決め方、通り芯の描き方は少し違っているのではないかなと思う」と述べた。その上で「建設会社は厳しい競争を勝ち抜くうちに、少しアイデンティティーが薄れているのかもしれない。いまの竹中工務店より、approachの方がより竹中らしい。一方、メディアが変質する中、技術革新と向き合うインターフェースをどう持つのかが課題になる」と締めくくった。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年2月7日 12面

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