2013/12/22

【書籍】豊富な写真で工事監理を正しく理解 『実務者のための工事監理』

安心・安全という社会ニーズの高まりや建築をめぐる訴訟の増加を背景に、工事監理の重要性が一層増してきている。一方で、実際の工事監理業務は、建築士・建築士事務所ごとに独自の解釈・方法で行われ、大きなバラツキがみられたり、工事監理そのものに対する理解が必ずしも十分とは言えない状況にあるのも事実だ。
 こうした中で、構造計算書偽装問題を受けて国土交通省が2009年9月に『工事監理ガイドライン』を策定。具体的な工事監理の内容や方法などを指針として例示し、工事監理の実効性と理解の向上が期待されている。

 今回、工事監理ガイドラインの適正活用検討研究会編著、建築技術教育普及センター編集でまとめられた『実務者のための工事監理ガイドラインの手引き』は、同ガイドラインを活用するに当たり、工事監理者が行う確認項目や確認の方法・範囲をより具体的に分かりやすく例示し、ガイドラインが実態に即して適切に運用されることを目的に作成された。工事監理に関して実際の業務・実務を解説する書籍としてはわが国で初めてとなる。
 豊富な写真とともに工事監理・立会確認・書類確認のポイントを簡潔に解説しており、工事監理を正しく理解して合理的な方法で行い、社会・依頼主のニーズに的確に応えるための必読書と言える。
 (新日本法規出版・4725円)
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