2013/12/12

【LED農園】小松菜も生産! 西松建設が年明けから本格事業化

西松建設は、玉川大学(東京都町田市、小原芳明学長・理事長)との産学連携で共同研究・開発したLED(発光ダイオード)農園の事業化に向けた検証に着手する。2014年から同大学構内のLED農園「Sci Tech Farm(サイテックファーム)」での生産を増強するとともに、LED農園の生産支援パッケージを検証するための工場を相模原市に建設し、年明けから試運転を開始する予定だ。


 近藤晴貞社長が日刊建設通信新聞社などの取材で明かしたもので、「引き合いが多く、LED農園のシステムをパッケージ化して販売しよう考えており、その事業性を検証する」とし、「事業性を確保するため、レタス以外の生産にも取り組んでいく」との方針を示した。
 玉川大学構内のサイテックファームは12年10月に完成し、赤、青、緑の3色LED光源でリーフレタスを水耕栽培し、「夢菜(ゆめさい)」という名で、Odakyu OX(小田急商事)で販売している。現在、1日当たり600株のリーフレタスを生産しているが、14年にはレタスのほか、ハーブや小松菜などの葉物野菜を中心に日産約4000株に増やす。
 この生産システムの核となる「ダイレクト冷却式ハイパワーLED」は、玉川大学農学部の渡邊博之教授が開発したもの。高出力で連続使用するとチップの発熱などにより劣化するというLEDランプの短所を、電気と水の流れ道を分けるなどの工夫によって解消し、通常のLEDに比べて約10倍の出力を維持した状態で10年以上使用できる耐久性を確保。これにより生産の効率化とコスト削減を実現した。
 相模原の工場では、「外につくるプラントの事業性を検証していく」(近藤社長)とし、今後はジャガイモやイチゴなど実のなる植物の生産も検討していく。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)


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