2013/01/22

【国内最大級クレーン】近畿道上空に83t橋桁 一夜で架設


阪神高速道路会社は19日深夜、守口ジャンクション(仮称)の建設工事(大阪府守口市)で近畿自動車道をまたぐ鋼製の橋桁(架設桁長26m)を一夜で架設した。橋桁は25tと58tの2ブロックに分け、近畿道の東西両方向からクレーンで吊り、順番に落とし込んだ。クレーンのうち1台は国内最大級という最大吊上能力550tを誇るオールテレーンクレーンを採用、高さ約30mの位置に慎重に架設した。施工は三菱重工鉄構エンジニアリング・駒井ハルテックJVが担当している。

 守口ジャンクション(仮称)は、阪神高速12号守口線と近畿道を連絡路で結ぶ。連絡路B・Cを阪神高速道路会社が、連絡路A・Dを西日本高速道路会社が役割分担をして建設している。2013年度の完成を予定している。
 今回の工事は近畿道の吹田方面から来た車両を、阪神高速12号の大阪方面につなぐ連絡路Bの上部工を建設する。橋桁はクレーンの吊上能力の制約から2ブロックに分けて架設した。当日は総勢約80人が作業に当たった。
 近畿道の全面通行止め規制を確認した後、クレーンの移動やカウンターウエートの搭載などの作業を進めた。まず近畿道の西側から400tクレーンで桁長8.2m、重量25tの橋桁を架設した。吊り上げた桁は、午前1時5分ごろから上空をゆっくりと旋回しながら、多くの関係者が見守る中、10分足らずで所定の位置に配置を終えた。近畿道で待機していた高所作業車などが加わり、桁の固定や添接作業を行った。
 1時25分ごろには、多軸運搬台車の上から550tクレーンに吊られたもう一方の橋桁(桁長17.8m、重量58t)も近畿道の上空に姿を現した。「オーライ、オーライ」と作業員が合図を送りながら、通常の2ブロックに相当する巨大な橋桁を寸分違わず、15分ほどで目的の空間にはめ込んだ。
 工期は10月末までの予定。連絡路Bでは12年9月に国道1号(寝屋川バイパス)をまたぐ鋼製橋桁の架設を送り出し工法で済ませている。連絡路Bでの大規模なオーバーパスの工事は、今回の作業ですべて終えたことになる。

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