2013/01/31

【なでしこ】“女子力"で情報化施工を盛り上げ! 企業の枠超えた「なでしこエンジニア」

測器メーカー、道路舗装会社、重機メーカー、建機レンタルの女性社員が、情報化施工の普及を目指して立ち上げた「なでしこエンジニアの会」が3回目の会合を開いた。同会は、昨年1月に7人で発足。その後半年に1回のペースで勉強会を開催している。今回は、埼玉県秩父市のキャタピラージャパン秩父デモセンターで開き、13人に増えたメンバーでブルドーザーやバックホウなど情報化施工機械を学んだ。



メンバーには、日ごろから現場で情報化施工にかかわっている人や、設計、営業など事務職の人もいる。リーダーの濱田文子さん(ニコン・トリンブル)は、会について「いまひとつ導入が進まない情報化施工を、“女子力"で推進したい」と話す。
 同日午前に集まったメンバーは、情報化施工の原理などを座学で学んだ後、デモセンターの実機を使ったデモンストレーションを見学した。デモでは、ブルドーザーのオペレーターが操縦レバーから手を離しても、設計図面どおりに整地していく様子が実演された。その後、実際の施工機器を前に、重機と機器との接続や、機器を使った測量なども体験した。
 参加メンバーは「実際に現場で情報化施工ブルドーザーを操作しているが、施工中に降りることがなくなり、安全や施工性が格段に上がる」「現場で情報化施工は導入しているが、動いている姿を見たのは初めて」などの感想を話す。
 また、「施工データの作成業務が女性の仕事になれば、どんどん女性が現場に進出できる」と話すメンバーも。女性が土木現場に出るには、体力などの面で不利な点はあるが、情報化施工でこうした部分を解消できるメリットもある。
 濱田さんは、「なでしこエンジニアの会が実際に社会貢献できる道をつくり上げていきたい」と話している。
 メンバーは、ニコン・トリンブル、トプコンソキアポジショニングジャパン、西尾レントオール、キャタピラージャパン、酒井重工業、NIPPO、鹿島道路、日本道路、前田道路の女性社員。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年1月31日 3面

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