2014/09/14

【BIM】梁のスリーブ設置可能範囲を色で教えるツールが登場

プロジェクトの早い段階で構造躯体や設備のモデルを作成しておくことで、現場の手戻りや不具合は解消できる--。これはBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)活用の醍醐味といえる。ただ、干渉チェックの後、モデルを修正する時などに、新たなスリーブを梁に設けるのは、神経を使う。

 こうしたときに役立つのが、ソフトウェアセンター(東京都千代田区)が開発したツール『SSC-梁貫通孔設置範囲』だ。BIMソフト『ArchiCAD』や『Revit』のアドオンソフトで、躯体モデルのうちRC大梁とRC小梁に、スリーブを設置できる範囲と設置できない範囲を、自動で色分け表示する。
 BIMソフトで一から作成したモデルに対応するほか、同社の構造躯体変換ソフト『SSC』シリーズによって構造計算情報から変換された構造躯体モデルであれば、よりスムーズな情報連携が可能になっている。
 10月上旬にも、『ArchiCAD17』版と『Revit2015』版をリリースする予定だ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 【BIMカフェ】これが大林流! 関係者全員がイメージ共有できるCIM 「今やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の導入現場は40を超えた」と会場を驚かせたのは、大林組で現場へのCIM導入の推進役を務める土木本部本部長室情報企画課の杉浦伸哉課長。20日にシェルパ東京オフィス(東京都中央区)で開かれたトークセッション『オープンBIMカフェ』のスピーカーとして熱弁をふるった。  同社がCIMの現場導入に踏み切ったのは国土交通省が試行プロジェクトを打ち出す5カ月前の2012年2月。4現場でスタ… Read More
  • 【BIM】部門横断チームで多角的に検討、導入1年で手応え 千都建築設計事務所 千都建築設計事務所(本社・千葉市)は、ユニークなチーム編成で、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)活用を急速に推進している。写真は実施設計までBIMで挑戦した幼稚園。 2012年8月のBIM導入当初は、4つの設計部から1人ずつBIM担当を選任し、その上に統括者を置いた部門横断的なBIMチームを編成。まずは4人が分担して▽実施図の基本的な作成方法▽詳細図などの描き込み▽家具などのオブジェクト▽CG・レンダリング--につい… Read More
  • 【BIM】まさに現代の「点の記」! 3Dスキャナ背負い山を登る社長 よく大きな箱を背負って山を登っている。箱の中身は長距離3次元レーザースキャナー。他の荷物を合わせると70㎏に及ぶ。運び込むのは奥地にあるダムや橋梁などを見渡せるさらに奥地。3次元計測を専門とする三重計測サービス(三重県四日市市)の横山薫社長は全国のへき地を飛び回る日々を過ごしている。「依頼が殺到する中で、個々の顧客からは体を気づかっていただく」ことも少なくない。それだけ3次元計測の効果は大きいが、代わりになる人材は少ない。  3Dスキャナ… Read More
  • 【新国立競技場】施工可能なカタチに ザハ事務所チェッカート氏 新国立競技場の国際デザインコンペで最優秀を獲得し、設計のデザイン監修業務を担当するザハ・ハディド・アーキテクツ(英国)が、東京都内で開催したダッソー・システムズのユーザーイベントで特別講演し、プロジェクト関係者との情報共有やデザインプロセスの重要性について語った。新国立競技場の斬新なデザインを下支えするのは、3次元モデルの要素に数値変数(パラメータ)を定義し、その変化によって多くの形状を生み出す「実現可能」なパラメトリック・モデリング手法で… Read More
  • 【BIM】施工で使いやすいモデルをいかに設計で作成するか 五洋が目指すBIM 「自分たちの仕組みに合ったBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の構築に力を注ぐ」と、五洋建設の中村治男BIM推進室長は焦点を絞り込む。国土交通省のBIM試行プロジェクトである前橋地方合同庁舎の工事受注を機に、社を挙げて取り組むことを決め、BIMコンサルタント会社のペーパレススタジオジャパン(福岡市、PLSJ)とも業務提携を結び、推進体制を整えた。五洋建設の目指すBIMを追った。図は前橋合庁のBIMモデル。  「試行プロジ… Read More

0 コメント :

コメントを投稿