2014/12/18

【女性活躍推進】業界初! 全国太平洋セメント生コン会で委員会が発足

「この日を迎えられたことに感謝している」。太平洋セメントの徳植桂治会長は、16日に開かれた全国太平洋セメント生コン会の女性活躍推進委員会発足式で、発起メンバーを前に、こう言葉を贈った。「女性が働く中で長期展望を見いだせない状況を変えていくことが、業界のイノベーションにつながる」

 建設業界は土木女子の総称として話題になった「ドボジョ」に次ぐ、新たな愛称として日本建設業連合会が「けんせつ小町」を命名しているが、セメント・コンクリート業界の愛称として「セメコン貴婦人」「華コン女子会」という自らのアイデアも披露し、「ぜひ業界として考えてみてはどうか」との思いも明かした。
 同委員会の発起人は全国生コン会加盟企業から経営者や工場長、営業担当など12人の女性が名を連ねた。「(女性の目線から)率直な意見を出してもらい、変化を呼び起こしてほしい」と、業界への広がりに期待をかけた。

 情報交換に加え、セメント・コンクリート業界の女性雇用状況も調査する。16日の発足式で委員長に就任した山一興産社長の柳内光子さん=写真中央=は「思ったことを素直に言葉にし、その実現に向かって活動していきたい。悩みなども共有できる組織にしたい」と抱負を語った。
 業界で働く女性を支援し、女性にとって魅力のある働きやすい環境を提供することが委員会発足の目的。各地区の生コン会が推薦した女性12人が発起人となった。発足式には太平洋セメントから徳植桂治会長や福田修二社長らに加え、全国生コン会から合田尚義会長らも出席。意見交換の場では早くも発起人から率直な思いが投げかけられた。
 船津美奈子中央生コンクリート社長は「仕事先では女性が少ないだけに、顔を覚えてもらえる良い面もある。会社でも女性の活躍の場をもっと盛り上げたい」と語り、中鉢美佳三幸社長も「心の支えとなるような会にしていきたい」と発足の喜びを口にした。
 「委員会の活動目的をしっかり見定めるべき」(安達周代小豆島生コン工場長)という前向きな意見も挙がった。
 12人の発起人は各地区の代表として委員会の役員となる予定。加盟企業の役員や社員を委員会の正会員として位置付け、販売店や二次製品会社で働く女性についても準会員として迎え入れる。セメントメーカーの生コン組織に女性だけの委員会が誕生するのは初めて。発起人からは「委員会の発足を機に建設現場も巻き込んで一緒に活動を盛り上げたい」(柳内ゆり山一興産常務管理本部長)との声も挙がっている。
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