2015/10/25

【働きかた】「健康力」提供で地域に貢献 日道子会社のスポーツメディア 江田理英さん


 日本道路子会社のスポーツメディア(東京都港区・三ツ橋康社長)が広島市で運営する東雲スイミングクラブ(東雲事業所)で、インストラクターとして幼児からシニアまでの幅広い世代を指導する。2015年度から日本道路がCSR(企業の社会的責任)活動の一環として始めた子ども向け野外体験活動、「森の探検隊」では隊長を務め、同社グループが力を入れる次世代育成にも貢献。「身体を動かす楽しさを通じて、自信と喜びを引き出したい」と、地域に健康と笑顔を提供し続けている。

 スイミングクラブは、日本道路の経営多角化の一環として1987年に開設。2000年には通所介護(デイサービス)機能も付加し、同社グループが展開する社会貢献活動の一翼を担っている。約1200人の会員のうち、子どもが約930人を占め、マタニティーから成人までの多様なコースをそろえる。高齢者のリハビリにもプールを活用し、多世代に「健康力」を提供している。
 入社したのは09年だが、小学校低学年の時から中学3年まで同クラブに通い、大学時代にはアルバイトもしていた。お子さんも会員で、親子2代にわたってクラブとともに成長を重ねている。
 通っていた小学校は「5年生までに500m、6年生までに1㎞以上海で泳げないといけない」という伝統があり、水泳の指導が厳しかったため、「クラスで5、6割はここに通っていた」という。
 中高、大学時代は陸上部に所属した。運動にかかわる仕事がしたいという思いもあり、体育大が希望だったが、走り過ぎで入学試験の前日に疲労骨折してしまうというアクシデントに見舞われ、広島市内の大学に進学。「大学入学の直後にたまたま寄った時にコーチのバイトを勧められた」ことが入社のきっかけになる。
 「どんなに怒っても最後は笑顔で」をモットーに、「生活の中でも生かせるような、『できる、できた』という自信を付ける」ことを念頭に指導に当たっている。「生涯スポーツとして水泳に親しんでもらうことが設立のコンセプトなので、小さいころから通い、自分が親になったら子どもがまた通うといった地域に根差したクラブであってほしい」と笑顔を見せる。
 クラブではほぼ毎月イベントを企画し、これまでにも数々の野外活動などを開催している。日本道路が次世代育成を目的に始めた「森の探検隊」では、実績を買われて隊長を務め、夏、秋、冬の計3回、16人の子どもを引率する。「子どもたちの自主性に重きを置いた自由度が高いプログラム構成なので、一緒に感じたり、考えたりすることができる」。自らも活動を楽しみながら、次世代の“生きる力”を育んでいる。
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