福島県中島村は4日、除染作業後の土砂や枯葉などをプレキャスト製のコンクリートボックスに仮置保管した。中間貯蔵施設が完成するまでの仮置き場として、大成建設や昭和コンクリート工業などが参加する「汚染廃棄物仮置保管施設研究会」の考案した保管システムを試験的に採用。同日、村有地で設置作業が行われた。
コンクリートボックスは四方が1700mm、高さが1400mm。内側に遮水シートを設置し、上から蓋パネルを連結ボルトで固定することで、外部環境と汚染廃棄物を遮断する。研究会の試算ではコンクリート厚20mmの場合、放射線量の遮へい率は95%に達する。
4日の設置作業では、県内の原山行政区の除染作業後に出た汚染物質が集められ、2個のコンクリートボックスの中に仮置保管された。同村住民生活課は「土砂や枯葉などをむき出しのまま保管できず、当初は穴を掘って一時的に埋めることを考えていたが、コンクリートボックスの提案を受けて急きょ試験的に試みた」と話す。
被災地では除染後の土砂などを野積みにしているケースが多く、しかるべき処理方法の合意が得られるまでの対策に苦慮している。研究会はL型擁壁などコンクリートプレキャスト部材による仮置保管システムを考案。既に下水汚泥の仮置きシステムなどに採用されている。
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