東北建設協会(菅原政一理事長)が被災前後の空中写真データを提供した写真集『大津波襲来・東日本大震災 ふるさと石巻の記憶 空撮3・11 その前・その後』が、三陸河北新報社から発刊された。宮城県石巻市21カ所と東松島市3カ所、女川町5カ所の計29カ所の被災前後の空中写真が掲載されており、ふるさとの貴重な思い出や、津波の猛威を風化させないための資料として活用されそうだ。
震災発生から時がたつにつれ、「流出する前の自分の家が写っている写真がほしい」といった被災者の声が同社発行の朝刊『石巻かほく』に多数寄せられたことから、岩手・宮城・福島3県の約180カ所の被災前後の空中写真を所有している東北建設協会の協力を得て編集した。
同協会では6月に大震災への対応を記録したパンフレットを発行しており、岩手県宮古市から福島県相馬市にかけて撮影した沿岸部の被災前後の空中写真を紹介。この写真が反響を呼び、増刷を重ねてこれまで約1万2000部を一般・大学・関係機関などに無料で頒布している。
今回の写真集への協力について同協会では「各地域の被災前の姿を見ることで、復興への希望につながればと思い、写真を提供した。石巻地区以外の写真についても、要請があれば協力していきたい」としている。
写真集はA3判の大型サイズで、上下に開いて各地域の震災前後の様子を見比べることができる。60ページ、オールカラー。販売価格は1000円(税込み)。売り上げの一部は義援金として寄付する。問い合わせは三陸河北新報社事業部(電話0225-96-0321)。
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