2011/12/27

南相馬市が除染・土壌保管管理、ゼネコン26社指名で提案競技

南相馬市の立ち入り禁止区域
 福島県南相馬市は、除染作業および除去土壌等保管管理業務のプロポーザルを実施するため、26社を指名した。提案書の提出期限は2012年1月27日まで。2月上旬の1次審査で5社程度を選定し、ヒアリングを行う。同月中旬に受託候補者を選定する予定だ。履行期限は14年3月末。事業規模は3カ年で約400億円(税込み)と試算している。
 指名メンバーは、▽竹中工務店▽大成建設▽清水建設▽戸田建設▽鹿島▽前田建設工業▽大林組▽東急建設▽奥村組▽フジタ▽熊谷組▽西松建設▽ハザマ▽安藤建設▽佐藤工業▽ナカノフドー建設▽錢高組▽松井建設▽東亜建設工業▽大和リース▽日本国土開発▽福田組▽大豊建設▽東洋建設▽共立建設▽飛島建設--の26社。同市の建築工事に登録がある経審の建築工事の総合数値1500点以上かつ業務遂行に十分な技術的能力と財務的基礎、管理体制と処理能力があることなどを勘案して決めた。
 提案項目は、▽放射線量の高低に応じた除染対象物ごとの除染方法と排水処理、効果、見積価格▽処理計画目標▽モニタリング▽放射線・安全管理▽運搬・保管・管理▽住民対応▽地元企業との協働--の7項目。また、郊外型住宅(敷地面積約1600㎡)、市街地型住宅(約330㎡)のモデルケースの除染提案も求める。
 除染対象は、建物約4万6000棟(うち特定勧奨地点内2700棟)、宅地面積は1433万㎡(同89万㎡)、道路延長約1000㌔、住宅などから約20m程度の生活圏森林。原町行政区と鹿島行政区に135カ所の1次集積所を設けるほか、それぞれ1カ所に仮置き場を設置する予定だ。

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