日本建築学会の情報システム技術委員会は「BIMマネージャーに期待する職能」というテーマで研究集会を開いた=写真。16日に東京・芝の建築会館で開いた第34回シンポジウムの一環。3次元CADによるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を全社で導入に成功したフィリピンのAIDEA社からアベラルド・トレンティノ社長を招き、BIM導入時の苦労やマネージャーの役割について学んだ。
アベラルド氏によると、マネージャーの役割は、ソフトウエア全般の選択や企業内BIMのマネジメント、教育、サポート、プロジェクトごとの決まり事を整備すること、そしてBIMに関する知識を社内共有することだという。
国内の企業がBIMを導入しても、申請や納期に追われて2次元のファイルに手を加えるような局面が発生するケースもある。しかしアベラルド氏は、3次元図面のマスターを必ず修正して2次元で取り出すようにすべきだという。さらには、トップの意識改革が重要だと話した。
その後のディスカッションでは、三菱重工業の大脇茂弘、日建設計の奥山隆平、前田建設の綱川隆司、竹中工務店の森元一、BIMアーキテクツの山際東の各氏が加わって、自社のBIMへの取り組みや課題について話し合った。この中では、サブコンも含めたルールづくりの必要性や、サーバー内部のデータのアクセス権限についてなどが話し合われた。
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