2011/12/22

酸化ケイ砂とCO2でコンクリートに代わる構造材ができる/構造家の今川憲英氏が素材開発

「ico2Lab.」の設立発表会
 地球のどこでも手に入る酸化ケイ砂にCO2を注入することで、コンクリートと同等の圧縮強度(1平方mm当たり25ニュートン=N)と5倍以上の曲げ引張り強度(同20N)を持つ構造体を開発・展開する会社「ico2Lab.」が設立された。代表は、開発の中心になった建築構造家の今川憲英氏(TIS&PARTNERS代表)。作家の丸谷才一氏が名誉会長に就任した。強度の発生にかかる時間もコンクリートの15分の1程度の2日間であることも確認している。CO2を使うことから地球温暖化にも貢献する素材として注目されている。
 開発されたのは、「CO2エコストラクチャー」。開放的で住みながら建築寿命を2倍以上にする耐震補強工法「ISGW」を展開する3者を中心に会社を設立した。型枠に酸化ケイ砂をいれて、CO2を吹き付け、固化したケイ砂にエポキシ樹脂を加えることで構造体ができる。

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