建築家の隈研吾氏の設計によるコーヒーチェーン店「スターバックスコーヒー」が、福岡県の太宰府天満宮の表参道に完成した。16日からオープンする。木造平屋建てで、内部空間はXの形で組まれた60mm角のスギ材が約2000本使われた=写真。
スターバックスコーヒージャパンによると、木組み構造がモチーフで、太宰府天満宮のシンボルの梅が庭に植えられるなど、これまでのスターバックスにはない新しいデザインの店舗だという。世界的に見て、建築家とコラボレーションしたスターバックスの建物は珍しい。
隈氏は、「太宰府という歴史ある土地に対して、現代的とも言える新たな木組みを参道に面して露出させることにより、歴史的な街における新しい建築のあり方を試みた」と述べている。太宰府の参道の伝統的な街並みと最新の木造技術を調和させる挑戦的な建築となった。
間口7・5m、奥行き約40mの細長い敷地で、ここに奥行き33m、天井高さ4・5mの木造平屋を建築した。内部空間を覆い尽くすXの形に組まれた木組みは、60mm角のスギ材が総延長で4390mにもなる。角材は1・3-4mのものを約2000本使った。木組みは、木造の軸組に沿わせるように、天井、壁、床に接合することで、空間に対して筋交いの役割を果たす。
天井から壁にかけて徐々にレイヤーを増すように木組みを構成、空間に厚みと奥行きを持たせると同時に構造的にもさらに強いものにしている。
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