2013/03/13

【漂着】カナダ西海岸に宇部三菱セメントのタンクが漂着!

カナダに漂着したタンク
宇部三菱セメントの鉄製タンクが太平洋をわたり、カナダの西海岸に漂着した。東日本大震災の津波で流された仙台サービスステーション(SS)の移動式タンクだった。同社は日本に持ち帰ることを検討したが、腐食が激しいことから回収を断念。震災をいつまでも忘れないために、漂着タンクの写真を仙台SSの事務所に掲げる予定だ。
 経済産業省から連絡が入ったのはことし1月。タンクは腐食が激しいものの、「宇部三菱」の文字が残っており、仙台SSから流出したタンク8本のうちの1本であることが分かった。漂着したのはバンクーバーから北に800㎞の海岸沿いで、地元のメディアにも取り上げられ、大きな話題になった。
 被災した仙台SSは震災から4カ月後に復旧し、現在はセメント供給基地として復興に貢献している。宮城県内では物流合理化の一環で2008年9月から休止していた塩釜SS(塩釜市)の操業を1日から再開し、新たにサイロ5基総容量1万8000tを確保するなど供給体制を拡充した。
 タンクの写真はまだ設置場所を決めていないが、震災復興の象徴として仙台SS内の誰の目にもとまる場所に飾りたいという。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年3月13日

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