2012/12/01

【大工育成塾】伝統木造建築の担い手志す若者集う 桂組が修了制作

墨付け、刻みに集中する塾生
大工育成塾(松田妙子塾長)は、桂組(第8期生)の修了制作を実施した。伝統木造建築の担い手を志す若者61人(うち女性4人)が10月22日から11月2日までの約2週間、埼玉県春日部市内で墨付け・刻みなどの作業、さいたま市内で建築現場での土台敷きから建て方作業、棟上げまでを行い、上棟式を挙行した。

 同塾は、東京、名古屋、大阪、福岡に塾を開き、現場修行と座学・研修により、3年間という比較的短期間で伝統建築を担うことができる大工職人を育成している。今回の修了制作は全国4塾の桂組塾生が集まり、合宿方式で実施された。

みんなで上棟を祝う
修了制作に当たった西原路雄さんは、福岡県古賀市の尾塚建設(受け入れ工務店)で修行中で「職人はやりがいがある。祖父、父も大工だが3人で仕事ができたらいい」と夢を語る。宮城県大崎市の古遊工房で修行する奈良坂成亮さんは「自分の仕事が残るのが大工の魅力。古いものにも魅力を感じる。人一倍勉強していきたい」と力を込める。
 熟生を指導する松永賢司棟梁(森の恵社長)は「地域に根ざし、確かな技術で良いものをつくり上げる伝統建築の良さを今後とも伝えていきたい。修了制作では、生徒の意欲、パワーを感じた」と話している。
 今回の修了制作は、優良工務店の会(QBC)、千葉工務店が協力した。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!) 2012年11月28日 8面

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