2015/01/19

【アメニティー座談会】現場には女性専用サイズも必要 北陸地整

「工事現場での女性技術者のアメニティーに関する座談会」が14日、新潟市の北陸地方整備局で開かれた。一つひとつのアメニティー機能の不便さは少しであっても、その積み重ねが女性進出の大きな障壁となっていることが分かった。政策的に女性の活用拡大へと舵(かじ)が切られる中で、しっかりとした受け入れ態勢を構築するには、女性目線を取り入れながら、細やかなに対応していく必要がありそうだ。

 会合では、作業着やヘルメットなどのサイズについて議論が及んだ。基本的にそれらは男性用のため、最も小さいサイズであっても、女性にとっては大き過ぎる傾向にある。見た目もさることながら、実際の作業で支障を来す可能性があることから、切実な問題となっているようだ。作業の効率化、安全性の向上などの面から安全帯の軽量化を求める声も聞かれた。
 トイレについては、温水洗浄便座の設置のほか、防音対策、出入り口付近での目隠しの設置、男女別の個室、洋式トイレや循環式トイレの導入、鏡、手洗い器の設置、防寒着の着用を想定した広さの設定などが上がった。また、現場見学会を通じて、建設業を広く理解してもらうため、身障者や高齢者などへの対応が必要との指摘があった。
 このほか、分煙対策、男女別の休憩室、更衣室、シャワー室の設置などが上がった。
 座談会には、北陸地方整備局河川部や出先事務所に所属し、現場監督員を務めた経験を持つ女性職員のほか、日本建設業連合会北陸支部、新潟、富山、石川家区建設業協会の会員企業の女性社員が参加した。
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