2015/01/22

【まちづくり】陣屋門をシンボルに400年の歴史が蘇る 「GATE SQUARE小杉陣屋町」

川崎市中原区で400年の歴史を持つ原家と、三井不動産レジデンシャルらが共同で行っている「GATE SQUARE小杉陣屋町」プロジェクトが、完成に近づいている。計画は、原家の流れをくむ不動産会社の原マネージメントが賃貸住宅を、三井不レジが分譲住宅をそれぞれ同一敷地で手掛けるめずらしいスキームで、3月に賃貸部分が竣工、12月に分譲住宅の入居も始まる。画像は完成イメージ。

 プロジェクトは、400年間人手に渡ることがなかった約2000坪の敷地に、原マネージメントが手掛ける賃貸住宅「THE KAHALA 小杉陣屋町 PRIVATE RESIDENCES」73戸と、三井不レジの分譲住宅「THE RESIDENCE小杉陣屋町」66戸を建設中だ。設計施工は、竹中工務店が担当している。

工事が進む共有ガーデン
敷地には、川崎市立日本民家園に移築された旧原家屋敷が建っていたが、屋敷の樹木や石などは、敷地中央の共有ガーデンに移動されて景観を形作る。また、中原街道に面して屋敷の象徴となっていた陣屋門は、そのまま残されてまちのシンボルとなる。
 原マネージメントの原正人社長は「賃貸と分譲をライフスタイルに合わせて選べるようにしたい。双方の住民が協力できるコミュニティーをつくり、永く愛されるまちづくりを目指したい」と話す。
 三井不レジの井橋朋子主査は「当社は、武蔵小杉周辺の開発を多く手掛けてきたが、歴史を残しよみがえらせるというスローガンを実現できたプロジェクトになった」という。
 設計やデザイン面では「地域に貢献できる作品を目指した。古いものを次代へ継承するのをコンセプト」(篠崎淳竹中工務店設計グループ長)にしており、彫刻家の三澤憲司氏やガラスモニュメントの岡本覚氏などもプロジェクトに参加している。
 6月には、プロジェクト全体のまち開きが予定されている。
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