現地では既に2人のミャンマー人の女性スタッフが働いているが、「彼女たちはわたしから建築の知識や文化を学びたいと積極的。わたしも彼女たちにミャンマーの歴史や文化を教わりたい」と語る。経験に裏打ちされた高度な専門性を身に着けてきたが、「まずは現地のローカルルールを学び、知る必要がある」という。
目標は、「アジアを拠点に設計から監理までできるネットワーク」の構築だ。「アジアにいるたくさんの優秀な女性が存分に力を発揮できるような環境をつくり、一緒にものづくりに取り組みたい」と力を込める。
ミャンマーの印象については、「国の発展に向けた強い思いがあるが、そのためにどうしたら良いのかがクライアント自身も明確に分かっていないと感じる」という。そのため現地では、「クライアントと対話し、設計で思いを具体化させたい」とし、「ただ斬新なだけではなく、これまでの伝統や様式を残しながらずっと長く使われる建物を設計したい」と意気込む。
以前からの希望がかなっての海外赴任だが、女性設計者や若手設計者に伝えたいのは、「夢の実現への一歩は自分のプレゼン」にあるということだ。「もし夢があるなら、周りにいる社内の人間と会話して、『自分』を知ってもらうべき。自分の会社をクライアントとしてとらえ、自分のアイデアをあらゆる手段でアピールする。長い道のりだが、なかなか手応えのある仕事」と振り返る。
ミャンマーには日本から色鉛筆、紙、模型の素材といった“商売道具”を携えて行く。福岡市出身。
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