2015/01/09

【新ウォシュレット】技術の肝は消臭ユニット TOTOが新ネオレスト

TOTOがウォシュレット一体形タンクレス便器『ネオレスト』シリーズを3年ぶりにモデルチェンジする。2017年の創立100周年に真のグローバル企業を目指す同社にとって「計画実現に欠くことのできない製品」と、古部清代表取締役副社長執行役員は力説する。便器のフォルムを一新し、「においきれい」という脱臭機能も追加した。

 「技術の肝」と便器の左上内部に組み込まれた消臭ユニットを指差すのは商品開発第四グループの尾関重宣氏。トイレ内にこもる臭いの成分を含んだ空気を、除菌水を染みこませたフィルターを使って、きれいに除菌するユニットには、TOTOのこだわりが見え隠れする。

消臭ユニット
同社は、次亜塩素酸で構成する特殊な除菌水を開発し、11年にノズルの洗浄・除菌、12年に便器の汚れを分解・除菌する機能を搭載してきた。その除菌水の効果を消臭にも広げた。排便臭のような瞬間臭は従来からオートパワー脱臭機能で除去しているが、壁や床、便器奥の汚れから発生するトイレ空間特有の継続臭にも対応した格好だ。
 消臭ユニットに組み入れる臭い成分を捕集するフィルターは長さ60mm、幅40mm、厚さ16mm。日に1度のペースで除菌水が自動噴霧され、臭い成分を含んだ空気はフィルターを通り、きれいな空気に生まれ変わる。アンモニア臭で試験した結果、30分間で45%以上の臭い除去を実現した。

トイレでのストレス
消臭機能は、新ネオレストシリーズの上位機種であるAHとRHに搭載される。同社はDHを含めた3タイプで、15年度に国内13万9000台の販売を見込む。消費税率の引き上げで住宅市場に向かい風が吹く中、14年度見込み実績の3%増を目標に設定した。2月2日の日本発売を皮切りに、順次海外でも販売する。
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