大成建設が、iPhoneを現場の施工管理ツールとして本格導入する。自社で携帯端末用アプリ「FieldPad」を開発、現場内に図面データを持ち込んで写真やコメントなどの情報を編集、工事記録を帳票として書類化する。年内に有料ダウンロードも始め、社内へ本格導入する。
アプリは、iPhoneとiPad向けに開発、データベースに蓄積された各現場の設計図面類を端末にダウンロードするだけで、現場に居ながら必要な図面を確認できる。動画の添付も可能で、施工管理や工事監理の記録ツールとして利用できる。
大成建設は三菱商事のASPサービス「建設サイト・シリーズ」(利用者1万3000社以上)を使って、協力会社約5500社との情報共有データベース「作業所Net」を運用している。現場の図面データは月間50万枚以上が共有されており、アプリは建設サイトの利用者に限定して提供し、図面データの有効活用を促進させる。
図面に指定した写真類の情報を定形の記録書類にまとめ、指定したパソコンにデータを送信する帳票機能「伝票@Tovas」(提供・コクヨS&T)を活用すれば、「写真整理などの事務処理時間を大幅に軽減できる」という。
ことし春から首都圏4現場での検証を終え、現在はシステムの最終調整を行っている。年内にダウンロード開始を予定しているアプリの価格は1500円。これとは別に建設サイト利用料として初回のみ1500円が必要。帳票機能も含めフル機能の利用料は5000円前後になる見通し。初年度は社員や協力会社など全体で最低500ダウンロードを目標に設定としている。
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