2011/11/16

中部電力・浜岡原発の防波壁本体に着手/施工は鹿島JVとハザマJV

着工式の様子
 中部電力は、津波対策として浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)に設置する防波壁本体工事に着手した。11日に現地で安全祈願祭と本体工事着工式を開いた。
 防波壁は、高さ18m、延長1・6㌔で、東西2工区に分けて建設する。施工は鹿島・佐藤工業JV、ハザマ・大林組・前田建設工業JVが担当。2012年12月末の完工を目指す。概算工事費は約1000億円を見込んでいる。
 防波壁は、敷地南側の海沿いに設置する。4月から着工に向けた地盤調査や測量などを開始。9月22日から鋼矢板打設、支障物撤去、地盤改良工事といった本体準備工事を進めてきた。準備工事が完了した区画から基礎工事、壁工事(床版)、同(たて壁)などの本体工事を実施する。
 本体工事では、地上から岩盤中まで長方形の穴を掘削し、かご状に組んだ鉄筋を穴の中に入れた後、コンクリートを投入して基礎部を構築。基礎部の上部に鋼材と鉄骨・鉄筋を組み立てた後、コンクリートを投入し床版部分を構築、床版の上部に鋼板を箱形状にした鋼殻を立ち上げ、コンクリートを投入してたて壁を構築する。
 中電は、9月1日に工事の進捗状況を一元管理し、安全で確実な施工を実施するため、発電所所長を総括責任者とする津波対策工事推進チームを設置する。

Related Posts:

  • 【現場最前線】かぎを握るのは熟練オペレーター!「軌策ケーブルクレーン」採用で挑む平瀬ダム建設工事  清水建設・五洋建設・井森工業・ナルキJVが施工している平瀬ダム(山口県岩国市)で、堤体工事が最盛期を迎えている。名勝『錦帯橋』をも流失させた洪水から錦川流域を守り、渇水対策にもつながるダムの現場では、軽量バケットや情報化バイバック、バックホウブラシ、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)など生産性向上策をふんだんに採用して作業員の労働時間抑制に取り組んでいる。  錦帯橋から錦川を上流に約40㎞。平瀬ダムは、195… Read More
  • 【valueCIM】安全管理も知財蓄積も! 施工状況を映像で記録し情報化施工を推進  施工の効率化や維持管理の高度化などを目的として、土木分野でCIM(コンストラクション・イン フォメーション・モデリング)の活用が進んでいる。地域の建設会社にとってはコストや人材確保などの観点から3次元モデル作成へのハードルは高い。そこで現場の施工状況を映像で記録することで情報化施工を推進する「valueCIM」の取り組みに注目が集まっている。システムの開発を手掛けた環境風土テクノ(東京都中野区)とトライポッドワークス(仙台市)、映像CI… Read More
  • 【仙台市】掘削延長1939m! 原町東部雨水幹線工事2のシールドマシンが発進  仙台市が下水道浸水対策事業として整備する原町東部雨水幹線工事2のシールド発進式が20日、若林区の現地で開かれた。佐藤工業・深松組・高工JVが施工する。2017年11月までに掘削を終え、雨水取込管工などを経て18年3月の完成を目指す。  同市東部に位置する原町東部地区は、浸水被害が多発する低平地となっており、これに加え、東日本大震災に伴う地盤沈下が発生している。 このため、若林区大和町から宮城野区鶴巻(鶴巻ポンプ場)までの総延長6500m… Read More
  • 【熊本地震】俵山トンネルルートが開通! 8カ月の早期復旧果たす  熊本地震で甚大な被害を受け通行不能となっていた俵山トンネルルート(県道熊本高森線)の開通式が24日、熊本県南阿蘇村で開かれた=写真。熊本県と南阿蘇村からの要請を受け、国土交通省が権限代行により工事を進めた。地元や関係者らは早期復旧に喜び、開通を祝った。  式辞を述べた田中良生国土交通副大臣は「熊本都市圏と阿蘇地域を結ぶ東西方向の通行の確保により、物流の円滑化や観光振興に寄与することが期待される。引き続き、国の技術力を結集し、国道57号や… Read More
  • 【潜入ルポ】日本ダムアワード2016 ダムマニアの選ぶ“今年、活躍したダム”は!?  街がクリスマスに浮かれ出す12月後半、新たに渋谷へ移転したニフティが運営するイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」へ「日本ダムアワード2016」の取材に潜入してきました!  お台場から渋谷に移転したニフティ「東京カルチャーカルチャー」は、渋谷駅から徒歩10分足らず、とても便利な立地のおしゃれなビルの中。オープニングパーティーでは三竹兼司社長が人間大砲で飛ぶ、という趣向で度肝を抜かれましたが、会場はスクリーンも見やすくなっています。… Read More

0 コメント :

コメントを投稿