2011/11/07

十日町市のオーストラリアハウス設計/A・バーンズを特定

 新潟県十日町市は、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012」で公開されるオーストラリア・ハウスの設計者をアンドリュー・バーンズ・アーキテクツに決めた。
 同施設は3月12日に発生した長野県北部地震によって倒壊した。同市では、在日オーストラリア大使館の協力のもと、再生に向けて設計案を募っていた。
 同社の提案=写真=は屋根や壁を三角形で構成することにより、豪雪に見舞われる現地の雪下ろし作業などを軽減できる。安藤忠雄氏を委員長とする審査会は、斬新な設計でありながら、防災建築という条件を満たした点を高く評価、応募総数154件の中から同社の提案を満場一致で選んだ。
 バーンズ氏は10月下旬に来日し、現地視察や作業協力を依頼する設計事務所との打ち合わせなどを行った。今後はオーストラリアで設計作業を進める。竣工は2012年7月を予定している。
 ■安藤忠雄氏のコメント 「三角形を作るのは難しい。難しいからこそ面白いものができる可能性がある。アプローチも面白いし、諸々の要素がうまく収まっている。雪深いところなのだが、雪への対応もうまくできている。また、3mの雪が積もったときに、三角の屋根しか見えないようになっていることも、魅力的だった」

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