展示されていたシェルター |
国内外でアルゴリズミック・デザインを使った先進的な建築・都市に取り組む建築家、専門家が講演したほか、デジタルファブリケーション技術を使って学生が製作した被災地用シェルターを展示した。現実の建築につながる事例が増えるなど、アルゴリズミック・デザインは新しいデザイン手法として世界に浸透している。主催は日本建築学会。
アルゴリズミック・デザインは、物事を進める上での手順に基づき、柔軟な適応力を得るデザイン手法。コンピューターの操作だけでなく、実際の建築のつくられ方、使われ方などにまで関係し始めている。
米国プリンストン大で教鞭をとる建築家のジェシー・ライザー氏は、無数の穴が空いたコンクリート製の波打つファサードで覆われたドバイのビル「O14」を紹介した。
渡辺誠氏はアルゴリズミック・デザインについて「アートとサイエンスのコンビネーション」とした上で、その目的を特定のものに限定されず、より良いものを目指す多様性を求めることとした。
ALGODE2011組織委員会委員長を務める池田靖史慶大大学院教授は「ライザーさんはコンピューターを使ったデザインを武器にして、実際に建築をつくっている。実験的な取り組みが本当の仕事につながることを感じることが重要。シンポジウムは、建築のプロや学識者、学生が一緒になって考えるところに新しい価値がある。海外との接点を生かし、日本発のアルゴリズミック・デザインをこのシンポからスタートさせたい」と継続して取り組む意気込みをみせた。
同シンポジウムは3月に開催を予定していたが、東日本大震災が発生したため延期していた。
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