2011/11/15

日当引き上げ求め下請・職人が大阪で街頭デモ

 建設下請業者・職人の処遇改善実行委員会(森本大輔委員長)が、大阪市内で処遇改善を求めるデモ行進を行った=写真。専門工事業の1次、2次業者や職人ら約200人が参加し、思い思いのプラカードを手に、職人の日当引き上げを始めとする処遇改善を求めるシュプレヒコールを繰り返した。
 一行は、大阪市中央区にある大阪城公園・教育塔前に集結。森本委員長ら幹部が「われわれの生活は困窮し、職人のなり手もない。この現状を変えなければならない」「これは次世代につないでいくための戦いであり、団結・協力して建設業界を変えよう」「堂々と自らの権利を主張し、正当な立場を確立しよう」と呼び掛けた。
 近畿建設専門工事業教育情報センター主宰の川口末夫氏は「関西の下請単価は全国で最も低いと言われており、そのうえ社会保障を受けられていない職人が多い。このままでは職人も下請業者ももたない。この活動は専門工事業者と職人が参加していることに意義がある。まずは元請けに、社会保険料を下請けや職人におろさせるように求めよう」と激励した。

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