2011/09/22

廃校した4000校舎、2割が利用予定なし/文科省がHPで廃校舎の活用支援

廃校は増え続けている(写真と本文は関係ありません)
 文部科学省の調査によると、2010年度に新たに廃校となった公立学校は全国で504校に上ることがわかった。これは被災地の岩手、宮城、福島の3県を除いた数字で、02-10年度の累計では4197校に上り、うち23・7%に当たる891校の廃校施設で利用予定がないという。校舎という財産をコンバージョンして生き返らせる方法が、いま求められている。
 10年度に廃校になったのは、小学校322校、中学校109校、高校68校、特別支援学校5校の計504校。これは1992年度の調査開始以来3番目に多い。少子化による児童生徒数の減少や市町村合併の影響で92年度以降、廃校数は延べ6304校になった。
 02-10年度の9年間で廃校となった4179校のうち建物があるのは3754校。建物がある廃校のうち約7割の2620校は福祉施設や企業の工場、オフィス、保育所などに活用されている。
 一方で1134校が活用されておらず、うち891校は、地域から活用要望がない、建物自体が老朽化している、活用法が分からないなどを理由に、活用予定がない。
 こうした活用予定のない廃校、休校施設の活用を文科省は「みんなの廃校」プロジェクトにより支援している。ホームページ(HP)上では、廃校などの情報を自治体が掲載希望したものに限り公表、現在111校の活用用途を募集している施設情報が載っている。HPでは、廃校施設情報だけでなく、133件の廃校施設活用事例リンク集、廃校施設を保育所や体験交流施設、工場などに活用する際、利用が可能な関係省庁の補助制度も紹介している。

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