新菱冷熱工業は、「東京・四谷をタスマニアに。」をキャッチフレーズに技術力とノウハウを結集し、本社ビルを環境・省エネフロントランナービルに再生した。9月末の竣工時にエネルギー削減率32%、CO2削減率28%、最終目標をそれぞれ40%、37%に置き、世界で一番空気がきれいと言われるオーストラリアのタスマニア島の環境をめざす。すでにCASBEE(改修)のSランクの認証を取得している。
同社の本社ビルは建設後40年を経過し、新館も25年を経過している。「ストックを活用することは、環境に携わる会社の使命」との方針で、2年ほど前から改修を計画、ことし1月に着工し、9月末に竣工する。「竣工時のエネルギー削減率は32%、CO2削減率は28%だが、サーバーの統合・更新などにより4年後までには最終目標のエネルギー削減率40%、CO2削減率37%を達成できる」という。
ハード面では、長年培ってきた地域冷暖房技術を生かし、高効率空冷ヒートポンプ、氷蓄熱システムとガスコージェネレーションシステム、さらにソーラークーリングシステム、フリークーリングシステムなど、電気、ガス、再生可能エネルギーのエネルギー源を最も効率の良いところで運転させる「ハイブリッド熱源システム」としたことが最大の特徴だ。
また、ソフト面では、人感センサーやそれぞれのコントローラー情報を共有して、スパンごとに空調の吹き出し風量と照明を制御する。さらに、各自のパソコンから暑い・寒いの申請や時間外・休日の細かな空調申請をすることで、ムダな運転時間と空調エリアを排除し、省エネを図る。
リニューアルされた本社ビルは、 環境・省エネに関するあらゆる技術とノウハウのショールームとも言える。同社では、 営業、設計、施工のすべてが参画した省エネルギー(タスマニア) 推進部を設け、 既存オフィスビルのリニューアルに技術提案していく。
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