環境・防災設備機器メーカーのフジワラ産業(本社・大阪市、藤原充弘代表)は、津波避難タワーを始め、津波から「人の命」を救う緊急避難施設を最重点課題に据えた。高価な飛行機やヘリコプターなどの航空機、消防車・救急車、ブルドーザー、油圧ショベルなどの特殊車両を津波や洪水から守る「津波避難用昇降機」を開発した。大出力の油圧の力を使って、車両、航空機が駐機している駐機台を機体ごとリフトアップし、津波や洪水によるかん水から守る。被害額を最小限にとどめるとともに、救助、復旧の時間を短縮する。販売と同時に、販売代理店の募集を始めた。エアバスクラスの大型の装置で1億-2億円で構築できるという。
津波避難用昇降機は、シザーアーム式とシリンダー油圧式の昇降機を開発した。
シーザーアーム式は、余分な場所を取らずに安全性の高いシングル、またはダブルシーザー構造で、シザーアームの連結点を大出力の油圧で両側から押すことで車両、航空機を載せた駐機台をリフトアップする。シザーアームの数は、機体の重量と大きさから決める。
シリンダー式は、重量の大きなものに適しているという。
昇降機は、エンジン式油圧ポンプと油圧アキュムレーターを使うことで、電力を使わずに機体をリフトアップし、保持する。
車両、航空機は、駐機台に取り付けた油圧式のストッパーで固定する。平常時は地中に収納し、非常時に立ち上がり、津波による車やがれきなどの流出物から昇降機、機体を守るオプションもある。
設置場所の条件、駐機台のサイズ、リフトアップ可能重量、高さはそれぞれ対応する。
エアバスA320の場合で駐機スペース全長37.41m、幅34.09m、最高リフト能力は50-500t(エアバスの場合80t、リフトの高さは2-15m)で予想津波浸水高さに対応する。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年8月27日
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