イタリアのベネチア郊外で建設中のテラスハウスに、エヌ・シー・エヌ(東京都港区)の「SE構法」が採用された。これまでユーロ圏に木造軸組工法の採用例はないだけに日本住宅業界にとっても初の成果。しかも日本の専用金物をそのまま使い、集成材もプレカット加工後に輸出するという純日本産の建設事例だ。
同社が地元のレアビタ社と販売ライセンス契約を結び、5年の歳月をかけて実現した。ユーロ技術基準とすり合わせ、重要視された木構造と耐震性の2基準についてもクリアした。規模は2階建て延べ500㎡。6月下旬に上棟した。
当初はイタリアで金物製造と集成材加工を行うことも検討したが、ユーロ高騰を追い風に輸出の道が開けた。ユーロ圏での構法普及を目指し、日本人スタッフ1人が現地に乗り込み、現地スタッフと連携しながら職人手配なども行っている。完成は12月を予定している。
SE構法は強固な接合部を実現するラーメン構造。日本国内では登録施工店486社の体制を確立し、採用実績は1万3195棟に達する。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年7月31日
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