2013/08/01

【復興版】面的整備の初弾! 宮城・山元町の新山下駅周辺市街地整備が起工

津波により町の約3分の1が浸水した宮城県山元町で、面的整備の初弾となる新山下駅周辺地区市街地整備工事が7月31日、フジタ・大豊建設・橋本店の設計施工で本格着工した。CMR(コンストラクション・マネジャー)はオオバが担当。内陸側に約1㎞移設されるJR常磐線新山下駅の東側約35haを造成するとともに、約300戸の災害公営住宅を建設する。2015年3月の完成を目指す。
 同町では、新山下駅周辺と新坂元駅周辺、宮城病院の3地区で新市街地整備を計画。
 このうち、新山下駅周辺は全体面積が約38.2haで、町役場や既存集落に近接した新居住系用地と商業系用地、教育施設用地を配置し、町の新たな拠点を形成する。計画人口約1890人、計画戸数は628戸を想定。総事業費は約229億円を見込む。
 このうち、フジタJVが担当するのは34.7haの宅地造成と296戸の災害公営住宅の設計および工事一式。宅地造成では約100万m3の土砂を搬入し、現行より2mかさ上げする。
 この日の神事には、齋藤俊夫山元町長や上田卓司フジタ社長、多田二三男大豊建設代表取締役執行役員副社長、佐々木宏明橋本店社長、大場明憲オオバ社長ら関係者約200人が出席。代表者による鍬(くわ)入れ=写真=の後、神前に玉ぐしをささげて工事の安全と早期完成を祈願した。
 あいさつに立った齋藤町長は「当地区は新しい山元町の発展をけん引する新中心市街地となる。JVの皆さんには安全に留意しながら着実かつ丁寧な施工をお願いしたい」と語った。
 これを受けて上田社長は「被災者の皆さんが早く普段の生活を取り戻せるよう、JV各社が一体となり、工期内に無事故・無災害で高品質な市街地を形成したい」と決意を表した。
 山本真弘フジタ・大豊・橋本店JV所長(フジタ)の話 「工期は非常に厳しいが、設計施工一括方式のメリットを生かして、設計が完了した部分から順次、工事を進めていく。1日でも早く良好な住宅を提供できるよう、JV各社の総力を結集していきたい」
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年8月1日

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