2014/06/03

【内藤廣】“春の海の輝き”を ミキモト本店建替え

完成イメージ
ミキモト(東京都中央区)は、2020年の東京五輪開催などを見据えて、東京・銀座のミキモト本店を建て替える。売り場面積は現状の約2.5倍になり、「世界有数の広さを誇る総合宝飾店となる」(同社)。設計施工は鹿島が担当し、ファサードデザインを建築家の内藤廣氏が手掛ける。2015年1月中旬に営業を終了後、同月から解体・新築工事に着手する。2017年1月に竣工し、同3月のオープンを予定。「ジュエリーブランドのラグジュアリー感を持ち、街並みに溶け込みながらも存在感を放つ銀座のランドマークを目指す」(同)。

 現在の本店(中央区銀座4-5-5)は、1974年に竣工。40年が経過していることから、グローバル展開するミキモトの旗艦店に相応しいビルに現地建て替えすることを決めた。
 規模は、SRC造地下2階地上12階建て延べ約4500㎡。高さは、地区計画「銀座ルール」で定められた最高高さである56mとする。店舗面積は約1500㎡。銀座4丁目交差点に近く、銀座中央通りに面する敷地は約410㎡。
 内藤氏は、「銀座のどこにもない、世界のどこにもない、誰も見たことがない、そんなファサードを生み出したい」とし、「表現したかったのは“春の海の輝き”。ミキモトのブランドイメージである品格と落ち着きと高貴さがありながら、圧倒的に美しく、道行く人が思わず心奪われるような美しいファサードをつくりたい」とコメントしている。
 ミキモトは、1899(明治32)年、日本初の真珠専門店として銀座に本店を開設。以来、115年以上、さまざまに変化し独自に発展してきた銀座の街とともに歩んできた。建て替え期間中は、銀座2丁目の並木通り沿いにある「MIKIMOTO Ginza 2」を本店の仮店舗として15年1月下旬から営業する。
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