改修の進む山梨実験線区間 |
5日に同社が発表した長野県分の計画段階環境配慮書によると、「早川~南アルプス~伊那山地西端」区間は、南アルプスの大部分をトンネルで通過。静岡と長野の県境に位置する3000m級の稜線の中で、土被りを小さくできる荒川岳と塩見岳の間を通る。小渋川は明かりにより、最短距離でまたぐ。
「伊那山地西端~中央アルプス南縁西部」区間は直線に近いルートをとり、天竜川周辺は明かり、中央アルプスは主にトンネルで通過する。長野と岐阜の県境においては、脆弱(ぜいじゃく)地質や断層の影響を回避するため、恵那山の北方を走る。
中間駅の位置選定に当たっては、地元からの要望を踏まえ、JR飯田駅周辺も検討に加えた。天竜川右岸平地部と比較した結果、路線延長が約3㌔延びて土木・設備工事が増えるほか、トンネル施工の難易度が高い河岸段丘部の通過延長が長くなることにより、工事費は約500-600億円膨らむことが分かった。
環境への影響なども含め、中間駅の概略位置は天竜川右岸平地部に決定。具体的な位置確定の際には、道路アクセスの利便性を確保するため、中央道座光寺パーキングエリアにおけるスマートインターチェンジ整備などについて、関係機関と調整を進めていく。
ターミナル駅を建設する東京、名古屋の大都市部は、大深度地下を利用する。起点駅は、東海道新幹線品川駅付近の地下に南北方向に設置。当面の終点駅は将来の大阪延伸を考慮し、名古屋駅付近の地下に東西方向に設ける。
沿線の各県に1駅ずつ建設する中間駅の候補地は、神奈川県が相模原市、山梨県が甲府盆地南部(甲府市、中央市、昭和町にまたがる地域)、岐阜県が中津川市となっている。車両基地は神奈川、岐阜の両県内に整備する。
リニア中央新幹線は東京~名古屋間が27年、名古屋~大阪間が45年の開業を予定。最高設計速度は時速505㌔で、車両費を含む総事業費は9兆0300億円を見込んでいる。
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