2011/08/31

建築積算にもBIMの利点を/日積協が講演会/追加講演も決まる

盛況だった講演会
 日本建築積算協会は29日、東京都港区の同協会で講演会「BIMとコストマネジメントの将来を考える」をテーマに講演会を開いた=写真。建築分野へのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の利用が進む中、改めて特徴やメリットを専門家が説明するとともに、コストマネジメントと積算業務へのかかわりについて展望した。
 同協会理事の吉田倬郎工学院大教授は「BIMが建築界の重要なキーワードになっている。協会としても新しい展開に幅広く取り組んでいきたい」とあいさつした。
 BIMの動向について講演した足達嘉信IAI日本委員は、「BIMの国際標準となるIFCが、2011年内にもISO化される予定」とデータ連携が進むベースが整いつつあることを紹介した。
 BIMと建築生産について、木本健二芝浦工大教授は「BIMによって設計の決定ピークを前倒しすれば、設計変更がしやすく変更にかかるコストも低減できる」とフロントローディングの効果を説明した。
 定員をオーバーしたため、同講演会を再度、10月18日に東京都港区の機械振興会館で開く。受講料2000円。問い合わせは、同協会・電話03-3453-9591。

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