2011/08/10

海外展開を本格検討へ/橋建協が国内市場縮小受け方針転換

国内の新設鋼橋市場は3分の1にまで落ち込んでいる
 日本橋梁建設協会(会長・昼間祐治IHI副社長)は、海外事業へのシフトを表明した。国内の新設鋼橋市場が完全に縮小路線に入ったことを受けて、国内の優れた技術力を維持するには海外展開が不可欠だと判断した。これまで橋建協の会員企業が独自に海外工事を受注することはあったが、協会として海外展開の重要性を打ち出した。
 昼間会長は「世界でも最先端の技術力を持つ日本企業の技術は、もう国内市場だけでは維持できない」とコメント、今後は海外市場で、韓国、中国などの競争相手に対し、協会として海外事業に応札する日本連合の枠組みをつくる。橋建協が海外事務所を設置して最新情報を提供する仕組みも検討する。
 鋼橋市場は、道路・鉄道合わせ1995年度のピーク時90万tから10年度は30万tと3分の1まで縮小している。

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