地方自治体で、基幹技能者と一級技能士の公共工事への活用が本格化してきた。大阪府が2件の建築工事に、総合評価制度で基幹技能者の配置に加点措置を試行採用したほか、長崎県はすでに本格的に実施している。また昨年末には東京都が公園整備で基幹技能者の活用を試行しており、今後全国の自治体で同様の加点を行う可能性が広がってきた。
今回大阪府が基幹技能者の配置を求めるのは「府立高等職業技術専門校北部校(仮称)新築工事」と「府立視覚支援学校改築工事」の一般競争入札2件。
基幹技能者など専門工事業有資格者の配置評価を盛り込んだ総合評価方式を初めて採用した。品質確保、現場従事技能者の育成、技能者を確保する企業の育成を図っるのがねらいだ。
評価対象となったのは、基幹技能者が「とび・土工」「型枠」「コンクリート圧送」「鉄筋」「圧接」「左官」「塗装」「外壁仕上」「サッシュ」「防水」の10職種。
一級技能士は「とび・土工」「建築大工」「畳」「左官」「塗装」「建具」「サッシュ」「防水(シーリング)」「同(アスファルト)」「鉄筋」「型枠」の10職種。
加算点の加算方式は、基幹技能者が各職種1人までとし、1人当たり0・2点。一級技能士は1人当たり0・1点を付与し、最大1点を加算する。ただし特記仕様書に明示されている場合は、加点対象にならない。また残念ながら、今年度の発注案件のうち今回の2件以外に試行は予定していない。
同部担当者は「試行の結果をもって今後の運用を検討する」という。「現代の名工」などといった対象の拡大についても未定。
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