東鉄工業・東急建設JVが施工を担当し、横浜市のJR戸塚駅構内で工事を進めていた人道橋「戸塚大踏切デッキ」が完成し=写真、18日に供用を開始した。同工事は「開かずの踏切」を解消するために横浜市が東日本旅客鉄道(JR東日本)横浜支社に委託して実施した。橋桁長さ75m、幅8.8mのデッキは線路をまたぐ歩道橋としては市内最大規模となる。
駅構内の品川方面にある踏切は、東海道線、横須賀線、東海道貨物線の各線が国道1号と交差し、ラッシュ時には1時間当たりの通行時間がわずか3分という交通難所。近隣住民の悲願でもあったデッキは、駅改札や再開発ビルに連絡し、まちの回遊性向上にも大きく貢献する。
工事内容は、公道と線路をまたぐ鋼製の橋桁(総重量230t)、踏切道の中心に位置する鋼製橋脚2基のほか、斜路付き階段2カ所などバリアフリー設備を含む踏切周辺の立体歩道。公道上空の30mの橋桁架設は、自走式多軸運搬車両(トランスポーター)を使って550tクレーンで一括架設し、線路上空の45mの橋桁は終電後の深夜に架設した。
工事期間中は、踏切横断車両や歩行者の誘導に当たり、ベテラン警備員を配備して交通安全に万全を期した。また、橋上作業では、桁下に落下物対策工を施し、列車や歩行者に対する飛来落下防止を徹底した。
* *
八浪和生所長(東鉄工業)の話 「地域住民の悲願だった踏切改良に伴うこ線橋新設工事を担ったことを誇りに思う。工事が進捗するたびに地域住民の方々が写真を撮っていく光景を間近に見て、期待の大きさを肌で感じていた」
0 コメント :
コメントを投稿