2014/02/24

【屋上はらっぱ】廃材使い「町の空き地」を屋上に再現! 鹿島と千葉大

鹿島と千葉大学は21日、東京都中央区の八重洲ブックセンター本店屋上で、共同開発した新たな屋上緑化技術「屋上はらっぱ」をワークショップ形式で施工した=写真。千葉大の学生7人に加え、来日中のシンガポール国立大学の学生6人が参加し、埼玉県の放置竹林から伐採した竹材を2m四方に組み、東日本大震災で被害を受けた宮城県のカキ養殖地から提供されたカキ殻なども使って3ユニット計12㎡の屋上ガーデンを設置した。
 屋上はらっぱは、地域の生物多様性保全や循環型社会実現に寄与する市民参加型の新しい屋上緑化技術。欧米で主流化しつつある粗放草地型屋上緑化技術に着目し、減少している町中の空き地などの草地を近隣植生と日用の廃材で再現する。今回は、竹やカキ殻、稲もみ燻炭、ペットボトルキャップなどを使用し、ルッコラやホウレンソウ、ラディッシュなどを植えた。
 永瀬彩子千葉大大学院工学研究科助教は「リサイクル素材により、低コストで気軽に整備でき、維持管理も容易なので、その特長を生かして屋上緑化の普及拡大に寄与していきたい」との決意を語った。
 シンガポール国立大学の学生は、ランドスケープ・アーキテクチャー実習の一環として参加。同大のタン・ポイ・コック准教授は「シンガポールは、大都会で人口が集中している東京と同じ問題を抱えており、土地が少ないため、屋上緑化は必要」と述べた。
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