最優秀の「北木砕石トポフィリア」模型 |
22日に建築家講評会、23日に他分野著名人講評会、24日に学生間講評会が行われた。初日の建築家講評会では、豊川斎赫氏の司会・進行で、栗生明、前田紀貞、山梨知彦、渡辺真理の4氏が審査員を務めた。
午前中の選考で、大形直也さん(京都建築大学校)の「国包の行く末」、片岡睦さん(大阪芸大)の「ブッキッシュな迷宮あるいは薔薇の名前」、加藤圭介さん(大阪工大)の「死という祝祭性の中に現れる建築」、小林璃央さん(神戸大)の「北木採石トポフィリア」、竹中賢太さん(立命館大)の「オフィスとがっこう」、中谷瑞穂さん(立命館大)の「円環からの開放-田舎型テーマパーク」、中原大貴さん(大阪工大)の「消息する混沌」、藤田千博さん(関西大)の「子どもの森」、藤原健太さん(京大)の「堺市百舌鳥古墳群」、三野春樹さん(京大)の「生命システムとしての集落」、山田広大さん(大阪工大)の「吉田山文庫」の11作品が選抜された。
午後からプレゼンテーション、審査員との質疑応答が熱く繰り広げられた。最終審査で、小林さんの「北木採石トポフィリア」が最優秀作品に輝いた。2位は加藤さん(大阪工大)、3位は片岡さん(大阪芸大)の各作品だった。また、審査員賞として栗生賞が中谷さん(立命館大)、前田賞が三野さん(京大)、山梨賞が竹中さん(立命館大)、渡辺賞が藤原さん(京大)に決定した。授賞式では、1ー3位の3人に総合資格の池田雄一京都支店長から副賞が手渡された。
最優秀作品は、瀬戸内海の北木島(岡山県)をフィールドワークし、採石場をただの跡地として使うのではなく、20年後の採石業を踏まえたうえで工法から建築化までを提案している。小林さんは「劇的な男性のような力強い作品で、自分の世界観が出ていると評価されたことがうれしい。最優秀に選ばれてありがたいが、審査員の方々からの講評で、まだまだ勉強不足だと痛感した。わたしとは異なったタイプの尊敬できる作品が多数あり、この合同展自体に感動した」と喜びを語った。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)
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