2014/02/10

【隈研吾】注目のエコ紙「ストーンペーパー」工場を宮城で設計

紙の代替製品として注目されるストーンペーパーを製造するTBM(東京都港区、山崎敦義社長)は、宮城県白石市に第1パイロットプラント工場の建設を計画、6日に県および市と立地協定を締結した。規模は延べ2800㎡を想定。設計は隈研吾都市設計事務所、設備は日立造船が担当する。建築工事の施工者を選定した後、今春に着工し、秋の完成を目指す。
 石灰石とポリエチレンから製造されるストーンペーパーは、水や油に強く、破れにくいなど、半永久的にリサイクルできる。同社が開発した“Limex”は、海外で生産されている従来の製品に比べ大幅に軽く、高い品質を誇る。
 プラント工場は、製造拠点として年間約6000tのストーンペーパーを生産するとともに、研究会開発や人材育成の基盤となる。従業員は30-40人体制を見込んでいる。エントランスガーデンの石の壁には、原材料の石灰石を使い、石庭のような車寄せを演出。ショールームの什器は紙を積み上げたデザインとなる。事業費は設備14億円、工事が8000万円など。
 JR白石蔵王駅に近い同市大鷹沢三沢前輪55にあるクラリオン精機を改修する。
 調印後に会見した村井知事は「引き続き全力で支援したい」と協力を約束。山崎社長は「海外からの工場視察も考えて新幹線駅に近い場所に決めた。白石から海外に挑戦していきたい」と語った。
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